週刊「医学のあゆみ」(医歯薬出版) 連載企画「ネオ免疫学 免疫学のパラダイムシフト」

  連載第2回目「自己と非自己の識別:タスマニアデビルの受難」 https://www.ishiyaku.co.jp/search/details?bookcode=929812 同種異個体(アロ)反応は、移植臓器拒絶の主な原因であり、免疫系による「自己と非自己の識別」が最も顕著に現れる臨床的事例のひとつといえます。 アロ反応は移植医療においては厄介な障害ですが、動物の進化史においては、異個体間や母子間での腫瘍の伝播を防ぐ役割を果たしてきたのかもしれません。タスマニアデビルの受難の物語から私たちは何を学べるのか? 最新の知見をもとに、真面目にぶっとんだ議論を大展開!

第19回日本免疫学会研究奨励賞 室龍之介助教が受賞

当研究室の室龍之介くんが、第19回(2024年) 日本免疫学会研究奨励賞(JSI Toung Investigator Award)を受賞しました!

研究題目は「γδT細胞の分化と選択におけるシグナル伝達の分子機構」です。

本賞は、免疫学分野において優れた研究を行っている若手研究者に対し与えられるものです。詳細について、ぜひ日本免疫学会HPもご覧ください。
https://www.jsi-men-eki.org/scientist/award/award2/winner/


室 龍之介「γδT細胞の分化と選択におけるシグナル伝達の分子機構」

<研究評価の内容とその理由>

室龍之介氏は、一貫して胸腺におけるT細胞分化とレパトア選択機構に関する研究を行ってきた。特筆すべき成果として、γδ T細胞、なかでもIL-17産生型γδ T細胞の胸腺内分化・選択におけるTCRシグナル伝達機構に関する成果があげられる。室氏は、TCR近傍で働くチロシンキナーZap70とSykに着目し、αβ T細胞分化がZap70に依存するのに対し、γδ T細胞分化とIL-17産生能の獲得はZap70ではなくSykに依存することを明らかにした。このことは、γδ TCRシグナルは、MHCに拘束されるαβ TCRとは明確に異なり、むしろ抗原を直接認識するBCRに類似していることを示している。免疫受容体とそのシグナル伝達機構の進化という観点からも重要な示唆を与える成果であり、今後の研究の発展とさらなる活躍が大いに期待できる。

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